お茶をのみに来てください♫

子どもの育ちにそって大人と子どもが一緒にあそべる「わらべうた」の世界。保育や子育て支援の現場でわらべうたをしてきた「ゆずりはわらべうたインストラクター」の仲間たちが、日々思うこと、活動報告、あそびのアイデアなどを綴ります。

おてぶしてぶし

新卒より2年間の他園での経験を経て、4月からこの保育園に来てくれたM先生。
私と同じ1歳児クラスの担任になりました。


子どもたちの中に自然と溶け込み、

さりげなく遊びを発展させてくれる落ち着いた雰囲気に、
子どもたちも安心してそばにいるようです。

 

今年度入園したKちゃんはM先生の担当の1人。
初めは警戒心が強く、

1人で遊ぶことはあってもなかなか触れ合わせてくれなかったKちゃん。

泣いている時、どんな大人がだっこをしようとしても、みんな断られていました。

 

そんな中、みんなが遊んでいるのをみて《おてぶしてぶし》のうたを覚えたKちゃん。

うたが聞こえるとチェーンリングを棚から出してきて

両手に包み楽しそうに振るようになりました。

 

やはり担当のM先生が歌ってくれるときが一番うれしそう。

M先生もきれいな声で優しく、周りの遊びを邪魔しないように歌うのです。

あまりにも自分のものにしているので、前から知っていたのか聞いてみると、

「このうたは、なんだかすぐ覚えちゃったんです。」

とのこと。

 

わらべうたの園内研修ファイルには載っていないうただったので

“どこから?”と思っていたのですが、

どうやら私が保育の中で歌っていたのを聞いてくれていたよう。

嬉しい半面、“私のうた、音程あってたかしら??”

と急に心配になり楽譜を確認...(笑)

 

そして自分の新人の頃を思い出しました。
私も先輩の歌っているわらべうたが気持ちよさそうで、

自然と口に出ていた頃もあったなあ、と。

 

わらべうたは短いものが多く、

歌詞も口にしやすかったり印象深いものが多いのです。

 

さて、だっこの苦手だったKちゃん。

ほどなくして自分からM先生にだっこを求めるようになりました。

数日後には私にも。

 

わらべうたを信頼している私には、《おてぶしてぶし》のうたが、

M先生とKちゃんの絆を深めたように思えて微笑ましいのです。
                                (sayo‐A)