1 わらべうたは魔法? その2
0歳児クラスで這い這いすると膝下が浮いてしまうAくん。
担当の大人がいろいろなあそびに誘っても「ふつう」の這い這いにならない!と相談を受けました。
「わらべうたと子どもの育ち」(エイデル研究所)で紹介した ■這うのが苦手、蹴る力が弱い子どもには(P25)のわらべうたのあそび方を子どもと一緒にやってもらいました。
子どもの膝が開かないように大人の腕で子どもの膝の開きを調節すること、けれども押し付けないように力の加減をしてもらいました。
あまり蹴りは強くなかったようですが、Aくんは嫌がらずに、むしろ楽しんでいました。
あそびが終わって担当の保育士の膝から降りたAくん。
何と足指まで使ってしっかりと這って移動し、目に入ったあそび道具まで移動していきました。
担当している保育士は喜ぶやらびっくりするやら… 魔法みたい! と。
同じような子どもの這い方に気づいたら、ぜひ一緒に遊んでみてください。
わらべうたは魔法ではなく子どもに寄り添う方法です。
2 寝かせる時には…
子守唄を歌ってトントン… いつもなかなか寝ないんですよね!と。
これもP72からはじまる Q&A に書いたこと。特に⑤⑥を参考にしてください。
一番覚えやすい?P265の ♪ころころころころ♪ の2分の2拍子を意識してゆったりと子どもの胸~お腹を上から下へ軽くなでながら歌っもらうように助言しました。
すると…担当の保育士が「もう寝ました」と。
これも魔法でなく、子どもの安心感をほんの少し助ける方法なのです。
3「あそばせうた」の編曲⁉
何か所かの保育園で、わらべうたを歌いながら子どもと遊ぶ様子を見せてもらう機会があります。
特に0歳、1歳児の乳児クラスではたくさん歌って遊ぶ様子が見られます。
大人も子どもも楽しそうなのですが、本から覚えたというのに 編曲?と思うほど違って覚えていることに気づかされることがあります。
新しく就職した保育士は先輩の歌を聞いて覚えていくので、確かめる機会をほとんどもたないようで、園内中で違った曲が歌われることになります。
ある園での観察時のこと。
あまりにも違っている箇所が多いので、後でおこなった勉強会で本を見ながら一緒に確認してみました。
ここで大きく反省させられたことが…
それは「本に書いたことを見ていない、読んでいない現実」を知ったことでした。
楽譜の初めに「レ」とあるのは… と移動度の意味を簡単に説明してから すでに知っているいくつかのわらべうたをソルミゼーションで歌ってみました。
そのあとに初めての簡単なわらべうたを一緒に歌ってみると「え? 楽器がなくても歌えました!」そして「ああ、そういう意味だったんですね」と。
書いてあるから、読んでくれているだろう。質問されないからわかってもらえているだろう。と思うのはこちらの事情なのだな!とつくづく反省した次第です。
どこに何が書いてあるか を大まかにクラスリーダーに伝え、「ぜひ楽譜以外の所にも一度は目を通してね」と伝えて帰宅しました。
わらべうたを子どもと楽しむ時に、楽譜以外の部分もぜひ参考にしてくださいね!