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子どもの育ちにそって大人と子どもが一緒にあそべる「わらべうた」の世界。保育や子育て支援の現場でわらべうたをしてきた「ゆずりはわらべうたインストラクター」の仲間たちが、日々思うこと、活動報告、あそびのアイデアなどを綴ります。

お勧めの本「グッド・モーニング・トゥ・ユー」

ある雑誌で目にした「グッド・モーニング・トゥ・ユー」というタイトルの本を読んでみました。

 

ケニアで障がいのある子どもたちと共に生きている医師・公文和子さんの書かれた本です。

キリスト教信仰に裏打ちされた彼女の活動ですが、『「心を失っている子」なんて一人もいない』という与えられた命に対する温かな目と実践が伝わってきました。

 

特に3章の「グッド・モーニング・トゥ・ユーで始まる一日」以降の実践と子どもへの温かな寄り添い方は、保育に通じるものを強く感じます。

例えば、食事についても一人一人の状況に応じてどのような食材をどのような形で用意し、どのように捕食を援助していかれるか、どのように咀嚼と嚥下を助けるか…など。

 

私たちの保育も同じだと思います。発達や個人差をよく観察して寄り添って共に生きていく。そして個人の問題だけでなく、問題を起こしている背景、社会の構造まで視野に入れていかなくてはいけないのだと、改めて考えさせられました。

 

 

何の議論もないままオリンピックが進められ、すでにスタートした今でも問題が次々と明るみに出てきています。

 

その問題の根本は「人権」に対する意識の低さに尽きるようです。そしていまだにそれは心からの反省でなく「言われたから」「せざるを得ないから」「これだけしておけば、何とか過ぎるだろうから」という、残念ながら形にすぎない「改め」に見えて仕方ありません。それも、協議でなくトップの意識を押し通すような「非民主主義」のやり方でいまだに進められているようです。

 

アスリートの方々には気の毒だと思いますが、一生に一度のオリンピックの意味と命の問題とは何なのか? を誰もが考えていく良い機会なのかもしれません。生きることに大切なことは何なのかを!

 

私たちが子どもたちや他人に接していくときに何を大切にしていくのか、常に問い直し続けないと陥りやすいことだと考えさせられています。

 

世界中のあちこちで「人権意識」の逆戻りが見られるようになっている昨今、改めて「命」について考えていきたい、共有していきたいと願っています。

 

関心のある方は是非ご一読を!

 

「グッド・モーニング・トゥ・ユー」(いのちのことば社)定価1,500円+税