お茶をのみに来てください♫

子どもの育ちにそって大人と子どもが一緒にあそべる「わらべうた」の世界。保育や子育て支援の現場でわらべうたをしてきた「ゆずりはわらべうたインストラクター」の仲間たちが、日々思うこと、活動報告、あそびのアイデアなどを綴ります。

私のもどるところは?

先日、久しぶりに「お茶をのみにきてください(はてなブログ)」の作業をしていて、

この5月で丸4年経つことに気づきました。

そう、コロナが流行り出して、仕事も含め、外出に歯止めがかかり始めた頃です。

偶然にも教育研究所ゆずりは企画の勉強会を終わりにした時期と重なったのを覚えています。

 

そんな中で、お互いに発信し合い、刺激し続ける場を作りたいと考えたのが、

わらべうたインストラクターを中心に始めたこのブログでした。

記事を書くことも減り、投稿する仲間も少数になってきたのは残念ですが、

今まで続いてきたのは感謝です。そして、改めて続けていきたいと願っています。

 

 

私自身は、今までもう少し知りたいと思いながらも手付かずだったことを学んでみたい

と思い、講義を聞く機会を作ったり、本を読んだりしています。

 

そんな中で、人間の歴史がいかに戦いー戦争の記録に溢れているかを実感させられています。

現在もウクライナパレスチナミャンマー等々。

毎日のニュースに出ない争いも数えきれないほど続いているようです。

 

 

そのような社会情勢の中で、不戦を誓った日本国憲法が議論なしに揺らいできているこ

とに不安を覚えています。

 

今年の5月3日は日本国憲法が施行されてから77年。

改めて「憲法は為政者が守るべきもの」であり「主役は国民であること」「政治家は公

正な選挙をもって選ばれること」を意識せねば!と思わされています。

公正な選挙とはほど遠い長年の裏金問題!

なかなか私も意識が届かない 今、自分が生きている社会の問題に関心を持ち、

敏感でなくてはいけないと思わされています。

 

毎年のようにこの時期になると、小学校で憲法について担任が授業で言ったことばに疑

問を持ったことを思い出します。

それは「民主主義とは多数決だ」とのことばです。

正しくなくとも多数ならそれが正義になるのか? 

そんな疑問を持った授業が忘れられません。

そしてまさに現在、その危険を感ぜざるを得ないようになってきていると。

 

憲法9条は「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」で始まり

「平等と平和(不戦)をまもること」が明記されていることが

改めて新聞でも取り上げられていました。

 

購読新聞の4日朝刊の『再読 あの言葉』欄に 

倉本聰氏の「9条を変えるというけれど、軍隊に行く度胸や勇気ありますか」(2017年9

月23日の朝刊掲載記事)というインタビュー記事が載っていました。

戦争はゲームのようなものではありません。

実際に人を殺し、殺され、レイプされ…という事実。歴史の事実と平和の大切さをどの

ように次世代、次々世代に伝えていくのか。

その大きな役目を私たちは担っているのだと思わされます。

 

「人の命とは何か?」「平等とは何か」を考え続けることの大切さを忘れないでいたい

と願います。

 

 

私たちの場…保育の現場に立ち返ってみれば、どのようなことなのでしょう。

 

「1人ひとりを大切にする」…ことばでいうのは簡単です。が、現場で具体的な行動とし

て考えるとどのようなことになるのでしょうか?

 

自分も大事、あなたも大事。それはどういうことなのか?

子どもの言いなりに全てを受け入れることではありません。

社会に生きるための基本的なマナーやルールを伝え、

自律し自立していくことをサポートするのが大人であり、

毎日子どもと接する保育士の役割です。

自分自身の感覚を使い、知識でなく実践を通して考え、

お互いの調整や思いやりを学ぶ機会を作っていきたいものです。

 

さまざまな能力の違い、意見の違い、感じ方の違いや主張の違いがあることを知ってい

くことが大切なのでしょう。

 

ではその違いをどうするのか?

「ヒト」がもっている「コトバ」で話し合うこと。

相手の状況を感じ、理解(言語化)し、

何をどう具体的に調整するかが大切になるのです。

 

その時にお互いに価値観を共有できるのか、価値観が違う時にはどのように他人と繋が

り、それぞれの価値観を理解し合えうるのか。

理解し合えないような価値観の場合、どのような価値観にもどって話し合えるのか合え

ないのか。

 

子どもたちと過ごす一瞬一瞬に、私たちは常に価値観を問われ、試されているのだと思わされます。

 

わらべうたをするときも同じではないでしょうか?

「楽しいから」という説明だけでは教育者としては物足りません。

楽しいあそびの中で様々な経験をしてほしいのは子どもたちであって、

大人はそのために何を意識し、行わなくてならないのか。

 

わらべうたインストラクターの勉強会も、このブログも5年目を迎えます。

わたしたちがどのような生き方を、価値観を子どもに伝えられるのか? 

大きな課題を常に忘れないように、楽しさや方法論だけを求めるのではなくお互いに深

め合う一年にしたいと願っています。

 

 

少しでも平和で平等な社会が広がることを願いつつ…

 

 

 

現在の社会情勢を知るための本としてぜひお勧めしたい本です。

*「ビッグ・イッシュー」477号…駅近くで販売しているホームレス支援のための雑誌。定価450円の約半分の230円が販売員たちの生活費になる仕組み。様々なトピックスを取り上げるので、普段なかなか触れないような話題も知ることが出来る。定期購読も可。478号は坂本龍一が取り上げられている。

 

*『ガザとは何か  パレスチナを知るための緊急講義』岡 真理(早稲田大学教授)

                            大和書房 ¥1400+税