今回は3歳の発達障害のあるHくんの話をします。
Hくんは、お喋りができません。
自閉傾向を持つので、目線も合いません。斜視もあるかな?
でもとても可愛がられて育ってきました。お母さんは、まるごと受け入れています。時々、ペットみたいに着飾らせたりしてしまうところはありますが、愛情たっぷりに育ってきていることが見ていてもわかります。
現在は療育の専門機関に通っています。
かわいいことは、その子の強み。
そして、わらべうたはお母さんが大好きで、是非仲間に入れて欲しいというのです。
ここからが問題。ちゃんとわらべうたが成立するのかな?
他のお母さんたちはどう思うのかな?と。
私の中で迷いがありました。が、わらべうたは生きる知恵。
これもご縁で何か起きるんじゃないかと思いお受けしました。
初めの頃は、お手玉をすれば投げたくなるし、鬼ごっこみたいにみんなが動き出せば興奮して奇声を上げたりしてしまうので、どんなわらべうたを用意していこうか毎回試されているようでした。
そんな中、手を繋げることが彼の強み。みんなと一緒にあそべる瞬間です。唄を唄いながら歩いたり止まったりするあそびに参加することができるのです。
そして、そんな経験の中で他のお友だちの姿が目に入るのでしょう。
少しずつ「真似」する姿が出てきました。
先日は、いっぴきちゅう で大きくなったり小さくなったりするあそびをしていると、突然ラップのように「⚪︎△◻︎〜」と唄い出しました。
グループのみんなもそれが彼の唄だと理解したので、そのまま制することもなく楽しむことができました。
親子のわらべうたで。生きにくさを抱えていても受け入れいっしょに遊ぶことができるわらべうたってすごいなぁと感動した瞬間でした。
これは、Hくんにとっても大切ですが、その場にいる他の親子にとっても大切な時間なのだと思いました。
ちょろ松